精神と時の部屋に咲く向日葵

司法試験合格後の日常と法曹になるまでの道程を綴ったブログです。

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
--.--.-- --:-- | スポンサー広告 | トラックバック(-) | コメント(-) |
今回は多くの方が使っておられる判例百選は合格に必須なのかについて書いてみたいと思います。やや過激かもしれません。当然私見です。

ズバリ結論からいって決して必須ではありません。ここでは判例が必須でないといっているのでも判例百選が有用でないといっているのでもないことには注意してください。
必須でない根拠は、①自分が刑訴しか買っていないが今年の本試験でおとり捜査の定義を書く以外に特に役立たなかったこと、②去年合格した受験友達3人のうち2人は百選を使っていないことです。この2つで「必須」かという問いについては必須でないことが証明されました(①についておとり捜査の定義を書かなかったとしても点数的に落ちることはありえないですしそもそも予備校テキストで似た定義を覚えていたからです)。つまり百選を持ってなくても十分合格できます。

自分が百選を買わなかった理由は単に嫌いだからです(刑訴は最新版が出て本試験で出そうでしたしみんな買う雰囲気だったので仕方なく買いました・笑)。嫌いな理由は紙質が悪そうでページにぎゅうぎゅう詰めに文字が並んでいて一見して読む気をなくすこと、そして合格に無意味な解説がたっぷり載っていて判旨自体はあまり長く載っていないこと、時間がかかり非効率だということです。

そもそも合格に判例が必要であることはほとんどの方がそう認識していると思います。しかしそのために百選を読まなければならないということはありません。必要なのは判例の知識などであって百選の知識などではありません。そして判例を学ぶには合格に必要なように加工された予備校教材やもっとわかりやすい他の判例集があります。それで十分ではないでしょうか。

よく判例は知識だけでなく根底にある考え方を学ぶ必要があり、予備校教材では不十分だという話を聞きます。しかし考え方などは基本書や予備校テキストにも載っていますし、そもそも膨大な時間を費やして膨大な量の百選を読んで身につけた判例の考え方がたとえば今年の本試験で何点につながるんでしょうか?自分は百選を(特に解説を)熟読する間に定義・原則・趣旨・条文・要件効果などを覚える方がよっぽど明らかに点につながると思います。

とこういうことを書くと特に判例百選やそれ以上の原文などをみっちり読みこまれている方から百選も読まずに合格したやつがまともな法曹になれるはずがないと批判されてしまうかもしれません。しかしまずは合格しなければ「まともな法曹」になるどころか「法曹」にすらなれません。まともな法曹になるのは合格してから努力すればいいことです(それ以前に受験時代の勉強なんかは法曹の質とほとんど関係ないと思いますが)。来年が500人ぐらいしか合格できないことを考えると無駄なことに時間をかけている場合ではなく百選を熟読して満足している場合ではないと思います。

「今日は百選を○個つぶした」みたいな話を聞くと「だから?」「それは合格にとってどの程度意味があるんですか?」と問いたくなります。まずはまともな法曹になることではなく合格を第一目的として、それに必要な限度・方法で判例の勉強を行ってください。


ここまで書くと百選全否定みたいな感じになっていますがそうではないです(笑)。現実に多くの合格者が使っていることから上手く使えばかなりの武器になることでしょう。要はもう一度使い方を考えてみるのがいいのでは?という問題提起のために書いたようなものです。
スポンサーサイト

百選を一冊も持ってないので、今回の記事を見て安心しました。

2005.12.01 09:48 URL | ayapa #- [ 編集 ]

>ayapaさん 僕は一応刑訴を買って憲法も古いものをもらったので(ほとんど使ってませんが)百選不要を語るのはどうかとも思いますが(笑)。ちなみに判例はどうやって勉強されてるんですか?

2005.12.01 10:00 URL | なまにく #- [ 編集 ]

私も使わなかったです。
もちろん全く見なかったわけではないですけど,手広く判例を潰すには他の教材の方が向いていると思います。
判例百選を使えというのは,他に代替教材がなかった頃の教えがまだ残っている,というだけのように思います。
私は,セミナーの合格判例という薄い冊子を使っていました。

2005.12.01 12:58 URL | ためのみ #qncY1vE2 [ 編集 ]

こんにちは。
私は以前から百選を一応持ってはいましたが、あまり好きではありませんでした。
が、最近、なぜだか突如、百選を本格的に使い始めました。というのは、問題集(スタンダードと論森)を回すだけではどうも知識が頭に定着しにくいと感じるのと、判例を一応知っていないと事例問題で妥当な結論が見えにくいと思ったからです。
という感じです・・・。百選が良いのか悪いのかよくわかりません。
あと、なぜか、最近、百選の解説は意外に良いと感じています。というか、書いてあることは基本書とたいして変わらないような気がします。私は基本書をあまり読まないので、そのかわりにもなるのかなと・・・。

2005.12.01 13:45 URL | 低空飛行ロー2年生 #sSHoJftA [ 編集 ]

>ためのみさん お久しぶりですっ。ためのみさんも使っておられなかったということでやはり勉強法が結構似ているのではないかと思っています。以前ちらっと書かれた有用な方法論系の講義もそっくりでした(笑)。これについてはいずれ書きますが。合格判例は憲法だけ口述前に買って結局ほとんど未使用で終わりました(笑)。

>低空飛行ロー2年生さん 自分は解説も刑訴だけ読みましたが確かにところどころ役に立つ部分は結構ありました。その部分に線を引いて2回目以降そこだけ見ていました。やっぱり使い方ですよね。

2005.12.01 16:17 URL | なまにく #- [ 編集 ]

気になる判例は、立ち読みしたり、図書館でいろいろ読んだり、最高裁のホムペとかで原文見たり、です。
まあ、気になるレベルによりけりですが、一度最高裁判例解説まで調べました。
いずれにせよ、気になるとそれだけを調べるのに、一週間とか使ってしまう性分なので、極力妥協策でがまんするようにこの一年はしてます。

2005.12.01 17:19 URL | ayapa #- [ 編集 ]

はじめまして。
今年合格しましたが、個人的に判例百選が大好きだったので、いくつか私見を述べさせていただきます。

良いところ
・百選掲載の有無は、判例が本試験に出題されるか否かの、一応の基準になっている。
・たしかに解説は読みにくいが、その判例ではどの条文が何故問題となるのか、趣旨等を踏まえた指摘がなされていて体系的な勉強が出来る。
(僕も基本書はほとんど使わなかったので、体系的理解の補充になりました)

科目ごとにも解説の質にバラつきがあるので、まあ使わなきゃいけない教材ではないでしょうね。
ただ、民の解説はだいたい良いですよ。とくに時効の森田教授解説や共同抵当の道が内教授解説。
自分は、百選の事案を論文の事例問題に置き換えて解く、解説を読むという形で使ってました。
いろいろですね。

2005.12.02 18:28 URL | 通りすがり #- [ 編集 ]

>通りすがりさん 百選のよさを語ってくださる方がいて嬉しいです。やはり一方的な意見だけだと受験生の方が選択を誤りやすいですので。まさにいろいろですね。同期としてよろしくおねがいします。

2005.12.02 22:02 URL | なまにく #- [ 編集 ]

いえいえ。百選好きからも、百選には改善して欲しい点が多々ありますので(-_-;
同期ですね。お互い顔は分かりませんが、よろしくお願いします。
それでは。

2005.12.03 03:27 URL | 通りすがり #- [ 編集 ]

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2005.12.04 17:49  | # [ 編集 ]

こんにちは。みなさんレスありがとうございます。
 
ちなみに、通りすがりさんは百選大好きだそうですが、全科目、百選を使ったのですか?

2005.12.04 20:24 URL | 低空飛行ロー2年生 #sSHoJftA [ 編集 ]












管理者にだけ表示

トラックバックURL↓
http://r60namaniku.blog35.fc2.com/tb.php/28-ea2cd176

百選論
「精神と時の部屋に咲く向日葵」の「判例百選は合格に必須か?」という記事が受験生の関心を集めているようです。まあこうした議論は毎年行われることで、水掛け論になって終わりとい

2005.12.05 16:56 | 司的自知日記

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。